防火設備とは建物に万が一火災が発生した際に、延焼を予防し避難経路を確保するという役割を担います。近年は構造が高度化した防火扉などが採用されていることも多いのですが、火災を感知して自動的に防火シャッターなどが降下する機能が搭載された構造の場合、シャッターが閉鎖した後に避難する際に使用するのが小さなサイズの防火戸です。
くぐり戸タイプなどがありますが、通常は防火戸のサイズが3㎡を超えるものに設置されるもので、直接手であけることができ、さらに使用後には自動的に閉鎖するため、火事などで気が動転していても、扉の閉め忘れによる延焼を予防する構造になっています。シャッターなどの防火戸に設置されるこのくぐり戸の寸法は、有効幅が750mm以上、有効高が1800mm以上、床面からの高さが150mm以下とされています。寸法を測る際には床面からある程度高さを確保する必要があるため、実際に利用する際には扉をまたぐようにして通り抜けることで、スムーズで安全な避難を可能にします。
防火戸にはいろいろな種類があります。開き戸や引き戸、折りたたみ戸など場所や利用方法によって最適なものを選ぶ必要があります。ただし、設置基準には避難方向に関する条件もあるので、注意が必要です。たとえば、建築基準法では避難階段や特別避難階段に通じる場所の防火戸には避難方向に開くという条件があります。ここに引き戸を使ってしまうと、条件を満たせなくなるため設置できません。こんな時に必要となるのがくぐり戸です。
引き戸では避難する人が引いて開けなければいけなくなるので、逃げ遅れる恐れがあります。そこでくぐり戸があれば、そのまま押すことで通過することが可能です。つまり簡単に逃げながら、止まることなく通過することができます。このように追加することで方向を変えることができるので、いろいろな場面で活躍します。多くの場合、火事の時は落ち着いて逃げることが不可能です。考えることなく開閉ができることはとても稚拙になります。
◎2024/4/15
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◎2023/6/21
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◎2021/10/19
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◎2021/6/24
防火戸設備の重要性や必要性・効果
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◎2021/4/14
防火戸の寸法の測り方
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◎2021/1/25
防火戸の設置基準
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◎2020/12/25
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